プンチャック・シラット (シラット) について
*2019.12 インドネシアシラット協会の申請により、インドネシアの「プンチャック・シラット」は
ユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。また同日、マレーシアからの申請として「シラット」も登録されました。
「シラット」はインドネシアを中心とするマレー地域発祥1000年の歴史を持つ伝統武術であり、
大小数百を越える流派が存在しています。
プンチャック・シラットを学ぶということは、単に技を覚えるのでなく、礼節を知り、体と心を鍛えることを通して、その人らしくよりよい生き方を学ぶことです。
基本精神は「稲の教え(イルム・パディ=実るほど頭を垂れる稲穂かな)」に象徴され、
この精神は世界プンチャック・シラット連盟(PERSILAT)が定める
PESILAT(プンチャック・シラット選手)の誓いに継承されています。
プンチャック・シラットは素手・素足での攻撃を基本とします。
短剣や籐の棒などの武器を使う場合もあります。
上半身もしくは下半身のみに特化した動きではなく、身体全体をバランスよく優雅に使うことも特徴のひとつとして挙げられます。
いずれの流派も以下4つの要素、もしくはいくつかを備えています。
① メンタル・スピリチュアル(精神安定と集中力を養う)
気の習得から集中力から生まれる爆発力や透視力を見せることができます。
② 護身術(身を守るための型や技を学ぶ)
危険から身を守る護身の技を習得する。基本型には危険から身を守る護身術の基礎があり、
これを習得することで、危険に対し臨機応変に対処する力をつけることができます。
③ 演武(民族音楽に合わせて型を演ずる)
扇(キパス)や剣(ゴロック)、棒(トヤ)などを持ち、
民族音楽であるガムラン演奏などに合わせて型を演じる。柔軟性や機敏性を磨くことができます。
④ 競技シラット(試合ルールに従って戦う格闘の競技及び規定型演武)
ボディープロテクターを着け、試合ルールに従って戦う格闘術。
強い精神力を養いながら、俊敏で引き締まった体を作ることができます。
また、規定の型を規定時間内で競う演武部門もあります。